7つの贈り物 Seven Pounds
7つの贈り物 Seven Poundsを観た。ウィル・スミス主演。以下、完全にネタバレ。単純な物語の映画で、最後に全てが明かされるタイプの物語、かつ情緒的な映像の映画。恋愛的要素も大きい。特に言葉での物語的説明もなく、映像が語って行く。物語の始まりは、主人公は食肉通販のテレホンショッピングのテレフォンアポインターと話をしている。声やバックグラウンドノイズの印象から、テレホンアポインターが視覚障害者だと知り、差別的な言葉で罵倒したり、会話の内容からユダヤ教信者だと確信し、差別的な発言が累積していき、相手の声の弱弱しい態度から、お前童貞だろまでも罵倒ネタに加わってくる。そんな差別的罵倒から映画が始まる。とにかく、この映画は自殺の映画だ。愛する妻を自分の携帯電話でメールを打つような運転のせいで亡くし、自分だけが助かった。正面衝突した車の6人を巻き込んで。この事故で6人だか7人だかの死者を出す。自分がどうカウントされているのかは確認していないで書いているが、とにかく、自分だけが大事故の中助かるが、明らかに自分の不注意のせい。そこから、抑うつ状態の生活に突入し、自分は死ぬべき人間だと思うようになったっぽい。しかし、7人殺した罪を贖おうとする。臓器移植が必要だがギリギリ優先順位のグレードを落とされた、死に近い人たちの為に臓器提供をする。生きている間に実行するのだが、映画の最後には心臓を提供する。小さい頃に水族館へ父親に連れて行ってもらった記憶。仕事で培った技術。弟は国税局職員。親友の協力。国が関与しづらい、DV家庭の問題も、その贈り物の一環で母子三人を自分の家を贈る形で解決する。とにかく、主人公はMIT卒の高学歴で宇宙航空技術者で有能なプロジェクトリーダーかそれ以上の(かつての)役職で、そのような人物しか自殺が許されないような映画で、低学歴の私は観ていて嫌な気分になったのも確か。商業主義映画で自殺がメインテーマという点、被害者の視点や被害者が加害者に変わっていく瞬間はいままで物語として消費され尽くされてきたが、加害者の視点というのはパラダイムシフト的新しい時代の到来という気もする。